それは、青く晴れ渡った夏の暑い日のことであった. 事の始まりはこうである. 「俺たち学生最後の夏休みだよな」 「どっか遠く、そう、誰もいかないようなはるかかなたに行きたいなあ」 「そうか、じゃ、カナダへ行こう」 JRのコマーシャルではないが、カナダ・アメリカに行くのが決まったのは、 7月の下旬、そう出発の2〜3週間前である.
そして我々は、ほとんど何も考えないままカナダへと旅立った.