トロント




3回もの乗り継ぎの後、ようやく最初の目的地に着いた.
 「結局飛行機に何時間乗ってたんだよ」
 「20時間ぐらいじゃねえか」
 「まじで疲れた」
長旅のつかれのせいか、目がうつろになっている.
 「おまえ、眠たそうだな?もう目がとろんとしてるぞ」

そう、ここは、カナダ最大の都市、トロントなのだ. 人口は周辺の都市を含めると350万、70以上の民族を基盤にした メタルポリゴン・シティ、いやメトロポリタン・シティなのである. 東京なんかに比べて随分立派できれいな都市のように見える.

それはともかく、あっという間に深い眠りに陥った.

8/19(火)
次の日、早速我々はトロントの市内を観光した. トロントといえば、CNタワーである.タワーの高さは533.3mあり、 世界で最も高いビルのひとつである.展望台の床は透明になっており、 高所恐怖症の人にはおすすめできないほどのスリルがある.


我々は、オンタリオ州議事堂へと向かった.ここは1886年から6年かがりで 完成した建物である.ここには、野性のりすがたくさんいる.

8/20(水)
アルゴンキン国定公園は、トロントから車で約4時間、かなり遠い場所にある. この日は朝早く出発した.
そこで我々は、カヌーに乗った.カヌーというと普通人は木製のカヌー をイメージするかもしれないが、われわれは金がないためアルミのカヌー に乗ることにした.
友達の一人は何やら不満のようである.
 「木製のカヌーは高いんだから、そんな浮かぬ顔をすんなよ」
はじめは、皆うまく漕げずに右にいったり左にいったりしていたが、 そのうちまっすぐ進むようになった.

 「前方に無人島発見!」
 「上陸作戦を開始せよ」
一番前に乗っていた彼をその場所におろし、我々はそこを去っていった.
 「おい、おいていくな〜.あとでおぼえてろ〜」
悲痛な叫びが、高くそびえる山にこだましていた.

8/21(木)
我々は、チャイナタウンへと向かった.
 「チャイナタウンにいっちゃいな」
 「むちゃむちゃ苦しいな」
 「それをいうなら、チャイナタウンの飲茶(やむちゃ)」
 「はー、疲れた」
チャイナタウンの魅力といえば、なんといっても物価の安いこと. 野菜や果物の売っているとある店屋へ入ってみた.
 「ドリアンもっているの誰やん?」

そしてトロント最大のショッピングセンターである「EATON」にやってきた. ここには、大小300以上の店が集まり、ありとあらゆるものがとりそろ えてある.
 「どれがいいと思う?」
 「これがいいとん思うよ.」
ここには、カジュアル・ファッションの有名ブランド店があるばかりでなく、 なんと映画館も存在する.ここで、我々は「ロストワールド」を見ることにした.

8/22(金)
我々の泊まったところは、高級マンションの中の親戚が借りている部屋で ある.マンションの中に何でもそろっている.7階にはスポーツ施設があり、 そこで水泳、卓球、ビリヤード、ジムといろんなものが存在する. まずは、水泳.15m ほどではあるが、ちゃんと飛び込み台もある.

そして、ビリヤード.
 「よし、勝負だ」
といきごんだはいいが、あっさりと負けてしまう.
 「おまえがびりやどー」
 「うっせい!!」
 「卓球勝負だ」
 「この中で一番卓球がうまいのはだ〜れだ?」
 「おまえやって、いいたいのか.」
 「ピンポ〜ン(正解)」
今すぐこの男を宅急便で送り返してやろうかと思った.