ロサンゼルス


 「アラスカって何もないけど、広いんだよね」
 「アラスカに行って、荒すか?」
 「やべえ、俺もギャグがうつってしまったよ」
こんな会話がアラスカ航空を乗っている時にかわされた.そう、今まではすべて ノースウエスとの飛行機であったが、ここカルガリーからロサンゼルスまではノ ースウエストは飛んでおらず、代わりにその提携会社のアラスカ航空機で行くこ とになっていたのだ.しかも直行ではなく、シアトル経由だ.


シアトルで再びアラスカ航空機に乗り継いだ後、ようやくアメリカ西海岸最大の 都市、ロサンゼルスへと到着した. みんなトイレに行きたいが、そこにはトイレがない.
 「俺、荷物が出てくるの見てるからいっといれよ.」
 「すぐ出てくるから、出てきてからいくよ.」
しかし、彼の荷物は出てこなかった. 彼の頭の中は真っ白になった.
 「ロスへ来て、スーツケースをロスト」
 「しゃれになんねえー」
彼の荷物はとりあえずほっといて、ホテルに向かうことにした.

ホテルの周辺を2〜3時間散策した後、我々はバンフにいた時に、親戚の人から 知合いの人を紹介してもらっていたので、その人に会うためにホテルのロビーへ と向かった.
彼の名は、マルコ.そうマルコ・ポーロという. しかし、どうやら探険家ではないようだ.ここロサンゼルスで外国のブランド 品を扱う輸入業者の仕事をしているらしい.
食事を済ませた後、ホテルに戻るとどうやら彼のスーツケースが戻ってきていた みたいだ.
 「バッグがカムバック」
とにかく一見落着である.それにしても彼の荷物はどこにいってたんだろう.

9/7(月)

マリナ・デル・レイには、人工の港としては世界最大といわれるヨットハーバー がある.桟橋に停泊するヨット&クルーザーの数はなんと1万!
 「俺が今まで航海してきた船を公開してやるよ」
 「今見ないと後で後悔するぜ」


今日の天気もよいが、彼も陽気だ.
「Hi, GUYS!」「〜, you know」
これが彼の口ぐせのようだ.そんな彼ではあるが、ちゃんとクルーザーを所有 しているのだ.はじめて海釣りを体験した.
いきなり最初の釣りポイントで、友達の釣竿が大きくしなった.
 「きたー!」
 「お前が釣っている方向は南だぞ」
それはともかくかなりの大きさみたいである. 約5分の戦闘の後、ようやくつりあげることができた. どうやら バラクーダ(かじき)のようだ.


彼は、次々に魚をつりあげていく.今度は Yellow Tail(はまち).
 「つるのがうまいのは魚だけか?」
皆がそう思った.

ホテルに帰って早速今日の獲物をさばいた.彼らからいただいたのは、はまちと かつお.まずは、はまちを食べてみることにした.
 「このはまち、売ったら、How much?」
さすが外国に来ているだけのことはある.インターナショナルだ.

そして、ひときれのはまちの刺身を食ってみたところ、
 「うー、うまーい!!」
はごたえはあるもののそれでいて口の中でとろけるような、まさに究極の一品. ていうほどのものでもなかった.おいしかったが、少し水で洗いすぎたようだ.

9/8(月)
次の日、彼の事務所に立ち寄った後、我々は彼の車でハリウッドをひととおり 回った後、ユニバーサルスタジオへと向かった. さすがに9月第2週目の平日だけあって、その中は比較的すいていた. おなかもすいていた我々は、トラムツアーが終った後、早速昼飯を食べること にした.

トロントでたまたまロストワールドの映画を見ていたので、撮影現場を見た時 によくわかった.
 「予習しといて良かったな」
 「映画の撮影現場を見るのもええがな」
ここには、アトラクションがいくつかある.

9/9(火)
今日は、サンタモニカの海岸をいろいろまわることにした.
雲一つない青い空、さんさんとふりそそぐ太陽、 そしてどこまでも続く海岸線.
 「太陽が目に入っていたいよう.」
そう、ここではサングラスが不可欠だ.


サンタモニカには、海岸線沿いに走る1本のスケート&サイクリングロードがある. ここでも、我々はスケートをして楽しむことにした。
 「この道路滑べりやすいな」
 「すげーと思わない?」
 「......」


最後に我々は、イタリアンの食べられる店へ行った. 店に入ると、こぎれいなイタリア系のウェイターがやってきた.
 「イタリアには一度でええから、行ったりや」
彼は笑顔でそんなことをいいたそうだった.とりあえず最後ということで ちょっとリッチな気分でワインを頼んだ.
 「ワインはい〜んか?」

ロサンゼルス最後の夜、そして今回の海外旅行最後の夜ということで、映画でも 見ることにした.見た映画は、「コンタクト」そうジョディー・フォスター主演 の映画だ.
 「映画見るんだったら先に言ってくれよ」
 「なんで」
 「コンタクトもってきてないから、よく見えないよ」
映画館の中は、夜遅いということもあって、ほとんど客はいなかった.しかもよく 考えたら、外国なので字幕が出るわけでもなく、結局真中の良く見える席に座るこ とができた.友達から少し内容を聞いていたので英語が苦手な私でもストーリ展開 がなんとかわかった.